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ALISの体験を参考に探る、詐欺ICO案件を見分ける5つのポイント

 
こんにちは、finte編集部の佐野です。
 
先日4月10日に金融庁が開いた、仮想通貨交換業への制度的な対応を検討する研究会の初会合で、仮想通貨を発行することによる新しい資金調達方法であるICO(Initial Coin Offering)をどう捉えていくのかが議論になったそうです。
 

将来有望なベンチャー企業などが低コスト、短期間で資金を調達し、開発プロジェクトへ充てられる一方、投機目的での利用や、調達した段階で行方をくらます“詐欺的な”ケースが多発しており、規制の在り方が議論を呼んでいる。(中略)岩下氏が恐れるのは「壮大なババ抜き」だ。何ら権利を伴わないトークンは、最終的に無価値となり、最後に保有していた人が損害を被る。
 

 
仮想通貨やICOの普及によって、投資に関するハードルは下がってきているものの、悪質な詐欺の被害を受ける可能性も高まっています。
 
覚悟を持ってビジョンを実現する手段としてICOをおこなうプロジェクトを見分けるヒントを探すために、株式会社ALISの代表である安 昌浩やす まさひろ)氏と、同社CMOでありマーケティング担当の水澤 貴(みずさわ たかし)氏にお話をうかがいました。

 
ALISは国内としては早い段階のICOプロジェクトで4億円の資金調達を昨年2017年に成功し、2018年4月にプロダクトのベータ版を公開する予定です。ALISの詳しい説明やALISの考えるICOの本質についての紹介をした記事はこちら
 
 

人物紹介:安 昌浩(やす まさひろ)氏

 
京都大学において核融合の研究を専攻
2011年株式会社リクルート(Indeedの親会社)入社
リクルートグループの企画に贈られる最高賞GROWTH FORUMを受賞
日本マイクロソフトとの共同プロジェクトのプロジェクトリーダー
ブロックチェーン技術に出会い、ALISを立ち上げる
 
人物紹介:水澤 貴(みずさわ たかし)氏

 
立命館大学在学中にスタートアップ企業を立ち上げる
ベネッセコーポレーションに入社 
全社組織のマーケティング部門MVPを受賞
リクルートキャリアへ転職
ALISにてマーケティングを担当する
 

 
 

目次

【目次】
ICOの成功者の体験から探る、ICO運営者の覚悟を見るポイントとは?

 -資金調達が目的のプロジェクトとサービスの成功を目指すプロジェクトのちがい
 -ALISが考えるユーザーとの付き合い方

ICO運営者の考えはコミュニティを見れば分かる

 -どのような人があつまるプロジェクトかを見極める

ALISが考えるICOをおこなう上での5つの最低条件

 -ALISが徹底したICOを成功させるための条件とは

投資家はICOとどのように向き合うべきか

 -直接聞くことから見えてくること

さいごに
 
 

記事の目的

 
詐欺的なICO案件への投資をしないために、優良ICO案件を見分けるポイントを探る
 
実際にICOに成功し、覚悟を持ってプロダクトの開発を進めるALISにヒアリングし、資金調達後のことを考えるICO運営者であればおこなう行動、避ける行動などをご紹介します
 
※本記事の内容はALISのインタビューを参考にfinte編集部が執筆したものです。

 

ICOの成功者の体験から探る、ICO運営者の覚悟を見るポイントとは?

 
ではさっそくICOを実際におこなったお二人に聞きたいのですが、現在のICO案件を見る中で『これは詐欺なのではないか??』と思う悪質な案件はありますか?

 
氏 :僕の感覚的な話なのですが、本当に悪質なICOというのは無くなってきているという印象があります。出たとしても、すぐに「詐欺だよ」と叩かれるようになってきています。本当に優良な案件は何かを見極めるというようにシフトしてきている感覚はあります。
 

水澤氏 :たしかに、マーケティング的に不誠実なものはまだありますが半年前にはたくさんあった、明らかにインチキ臭いものは無くなってきていると思いますね。
 
 
ではICOをおこなうなかで、もっとも大変だったポイントはどのような点でしたか?本気でプロジェクトを成功させようという覚悟を持つ運営者ではないと、できない苦労と言い換えることができるかもしれませんが。
 
水澤氏 :すぐに思いつくのは運営側の意図に沿わないディスブランディングを防ぐ作業ですね。「ウチの代理店で購入すればアリスが何%引きで買えますよ」というような、ALISに乗っかったスキャム(詐欺)のような案件に対応する仕事です。
 
僕たちは日本では初期のICOだったため、下手なことはできないという思いがありました。だからこそ、エンジニアがスキャムを検知できるようにして、24時間で対応するといった作業を裏側でおこなっていました。
 
 
たしかに、お金を集めたいだけのプロジェクトであれば、そういったディスブランディングになりかねないようなものに関しての対応はあまりしないような気がします。
 
 
水澤氏 :また、サービス紹介をフックに報酬を得るようなバウンティプログラムを実施せずに、いかに認知を増やすことができるかを考えました。
 

バウンティプログラムとは

ICOをおこなう際の認知を広げるためのキャンペーン。プロジェクトの宣伝活動に協力したり、コミュニティを盛り上げていく活動に参加する事で賞金(プロジェクトのトークン)をもらうことができるもの

 
 
バウンティプログラムはICOの認知を増やすための一般的な手法だとおもいますが、なぜそれをおこなわなかったのですか?
 
水澤氏 :前提として、僕たちは広告を駄目だと思っては全くいません。自分たちだけで情報を拡散しようとしても、自分の友だちくらいにしか届きません。リーチを広めようと考えるのであれば、少し煽った広告を用いてお知らせするということも時には必要だと考えています。その結果、すごくいいブロガーさんに記事を執筆してもらえたり、海外の有識者がプロダクトに関する意見をくれる場合もあるからです。しかしALISというプロジェクトにおいては、その判断はおこないませんでした。

 
 
氏 :バウンティをやらないということは、勇気のいることでした。認知を広めることのみを考えれば、バウンティをおこない多くの人に宣伝してもらうことは合理的です。しかし、自分たちはICOを資金集めというだけではなく、事業開発だと捉えていたのでバウンティプログラムをおこなうことは、逆にリスクだと考えました。
 
 
水澤氏 :マーケティングをコストと考えて、効率化を目的にしているのであれば、バウンティは必ずおこなうべき施策だと思います。しかし、マーケティングがプロダクト開発の手法であると考えると避けるべきものです。
 
なぜなら、バウンティをおこなうことで、報酬目的の方がICO運営者側の伝えて欲しい内容のままに拡散をするので、プロジェクトに対するフィードバック(反対意見など)が来なくなるからです。ALISはバウンティをおこなわなかったことで、建設的なフィードバックを受けることがとても多く、それらを事業開発に活かすことができました。
 
 
氏 :お金を集めたいのか事業開発をしたいのかという目的を判断軸としてICOの案件を見ると、そのICOの目的が見えてくると思います。お金集めが目的の場合では、どうしても広告をたくさん打ちます。
 
 
水澤氏 :お金を集めることを目的にしたときに、ICOを運営する側はユーザーを数値でしか見られなくなってしまうリスクがあると考えました。
 
ICOに参加してくれた方の顔など見ず、ユーザー獲得コストの数値として『(かけた広告費のうち)いくらで、取れたユーザーか』『(ICOに)いくら投資してくれたユーザーか』でしか見られなくなることはプロジェクトにとって非常に危険なことです。
 
 

ありがとうございます。バウンティプログラムをすることが悪いかどうかという問題ではなく、それをあえてやっていないプロジェクトは覚悟を持ってICOをしているプロジェクトなのかもしれませんね。
 
 

優良ICOを見分けるポイント1

 

ICO参加者が不利益になるようなことをおこなうユーザーを取り締まっているか?

 
 
資金調達のみを目的とせず、長期的なプロジェクトの成功やプロジェクトのファン集めを目的にICOをおこなう運営者であれば、もっとも懸念することが、ICOに参加する方が不利益を被ってしまうことです。
 
投資家の不利益やディスブランディングとなるような、投稿などを取り締まっているかどうかは優良なICOを見分けるポイントになるのかも知れません。
 
 

バウンティプログラムを実施しているか? その目的はなにか?

SNSで拡散されているバウンティプログラムの例

 
バウンティプログラムをおこなうことは、悪いことではありませんが、その施策をどのような目的でおこなっているのかを考えてみる必要があるかも知れません。
 
バウンティプログラムというマーケティング手法を取る理由が単純にICOでの資金調達をたくさん集めたいということのみであれば、注意深くそのプロジェクトの方針を見てみましょう。
 

 
 
 

ALISが考えるユーザーとの付き合い方

 
ALISさんは情報開示をおこない、ユーザーとのコミュニケーションを大切にされているという印象がありますが、そのように思い至った原因などはありますか?
 
氏 :情報開示のポリシーとして、ALISが決して正解だとは思いませんがコミュニティを巻き込むために、自分たちのことを知ってもらわないといけないと考えています。
 
今何をやっているかわからないプロジェクトに協力をすることは難しいと思うので、そういう意味では可能な限り全て開示しようというポリシーでおこなっています。今後メンバーがおこなうタスクやロードマップを公開していますし、Twitter、slack等で『今日のALIS活動』として日々情報を公開しています。
 
これはオープンソース的なプロジェクトだからこそかも知れませんが、コミュニティを巻き込む必要があるICO案件であれば、このような方法は有効的だと考えています。
 

 
 
アンバサダー(大使)の方の記事で、最初は儲かるかどうかという基準でALISを見ていたけれども、知っていくうちに本当に好きになって応援しているという記事を拝見しました。これがICOの本来の姿なのかなとも見ていました
 
氏 :技術のプラットフォームとなるイーサリアムのようなものに投資家が期待するものと、ALISのようなプロジェクトに期待するものは全く違うと思います。しかし、少なくともALISのようにコミュニティといっしょに作り上げるようなプロジェクトであれば、サービスに魅力を感じ、一緒に応援するのが好きだと思える、そしてトークンの値段も上がってくるというような順番にならないと、巻き込んでいくことは難しいと思いますね。
 
 
水澤氏 :海外のプロジェクトでも、ずっと日の目を見ずに結局良かったのか悪かったのかも分からずに動かなくなっているICO案件もあります。だからこそ、やはり走りながらプロダクトを作っていくことが重要だと思います。ユーザーの方とは、失敗するかも知れないけど、全力捧げてやるので、応援してください!ということが許される関係性が大切だと思いますね。
 
アンバサダーの方も、応援してくださると同時に、今でも批判してくれます。それがすごくありがたいと思っています。運営者が神格化してしまったら、事業開発的に本当に駄目だと思っています。
 

 
 

優良ICOを見分けるポイント2

ICOで、共にプロダクトをつくっていく参加者(投資家)を集めようとしているか

 
今後普及させていくプロダクトを生み出すために、お金とファンを集めるものだと捉えるICOの運営者であれば、なによりユーザーや興味を持っている方に納得してもらうことを考え情報発信をおこなうはずです。広告などでよく目にするものの以下のような特徴のあるICOの案件には注意が必要かも知れません。
 
・slack、Telegram、TwitterなどSNSの対応が雑(質問に答えない)
・情報は特にないものの、名前を知ってもらうためだけの広告をバンバン売っている
・プロダクトや進捗状況の情報発信を全然していない
・ICO期間中にやたらビッグニュース(価格上昇)が控えている感を出す

 
なかには、公式サイトで『もうすぐ値段上がるからよろしく!』という情報を流したり、『もうすぐビッグニュース来るよ!!』というように、購買意欲を煽るばかりの情報の出し方をする案件もあるようです。
 

 
 

ICO運営者の考えはコミュニティを見れば分かる

 
 
お金が欲しくて人が集まっているコミュニティなのか、本当に事業を応援しているから集まっているコミュニティなのか、集まっている人(コミュニティ)を見れば、運営側がどのような人の集め方をしているかが分かるかも知れませんね。
 
氏 :そうですね。コミュニティを見ることにより、プロダクトを運営している人たちの方針はある程度見えてくると思います。SNSを見てみると、集まっている方がプロジェクトに何を求めているかはすぐに分かります。ALISはなによりも、応援してくれるかたのコミュニティを作ることに尽力しています。
 
ICOは個人の利益が絡むために、なかには、歪んだ応援をおこなうコミュニティも存在するそうです。あるコインでは、51%アタックという致命的な問題が起きているにもかかわらず、コミュニティ単位でそれを隠匿しているということもあると聞きました。
 
 

51%攻撃(アタック)とは

ビットコインを作ったサトシ・ナカモトがもっとも恐れた、不正行為をおこなうためのサイバー攻撃。
仮想通貨の取引記録を承認するマイナーの半数(51%)が結託することによって、正当ではない取引記録を書き換えることができる。
ビットコインは、承認するマイナーの規模が多いため、現実的ではないといわれている。

 
 
51%攻撃を受ければ、ブロックチェーンを用いる最大のメリットである『改ざんや不正の防止』が無効になってしまいます。プロダクトの前提が覆ってしまうほどのインパクトがあると思うのですが、なぜコミュニティでそれを隠すのでしょうか?
 
氏 :そのような致命的な事実が出てしまうと必ず仮想通貨の価格が暴落します。お金儲けのみを求めるコミュニティであれば、お互いの利益を守るために結託して事実を隠し、あらたにコミュニティに参加し投資をする人を募るということもあるようです。
 
ICOの目的自体がプロダクト開発ではなく投機になってしまっている典型の例ですが、コミュニティにいる人が儲かるために
 
この通貨は今後世界中の人に使われることになる素晴らしいものなので、こんな些細なことで躓いているわけにはいかない』という大義名分が生まれ、隠匿も正義になってしまうこともあるそうです。
 
あくまでも噂ですが、そういった噂が生まれるほど今のICO領域は不健全なのではないかと思います。個人の利益がかかっているからこそ、そのような状況になり得ないと言えないのが、この領域の怖いところです。
 
 

水澤氏 :批判をした人がコミュニティから追い出されてしまうようなプロジェクトは、あまり健全とは言えないと思います。建設的な批判であれば、事業開発をおこなう運営者であれば嬉しい限りです。しかし、建設的であれ批難をした方をバンする(追い出す)というコミュニティは少なくはありません。
 
ALISがいままでにバンした方は、本当にスキャム(詐欺)目的でコミュニティに入っていた人と、アカウントのなりすましがおこなわれており、本人から通報を受けた2例だけです。
 
 
氏 :たとえ、感情的な批判であってもそれはそれで、一度は受け入れるようにしています。『運営陣キモい』とか言われても、そのままですよ(笑)むしろ注目してくれてありがとうと。建設的な批判はとても示唆を与えてくれるものなので、取り入れないと事業の発展につながらないんですよね。もちろん、全く理由や根拠を示さない批判は別ですけどね。

 
 

お二方はICOをおこなう際に多くのモデルケースを研究されたと思うのですが、やはりコミュニティには注目していたのですか?
 
水澤氏: 英語でホワイトペーパー(ICOの詳細が記された文書)の内容が分からなくても、コミュニティを見ていれば優良なICOか詐欺的なICOかを見分けることができると話す友人もいて、僕もそれには一部同意しています。
 
少し前までは、SNSのTwitterとslack、Telegramのフォロワーの数に大きく乖離があったり、公式アカウントの情報発信がほとんどないにもかかわらず、フォロワー数がすごく多いというようなコミュニティもたくさん見ました。
 
氏 :フォロワーが、すごく多いのにコミュニティ内でのユーザーの発言がほぼなかったりするのもありましたね。
 
水澤氏 :フォロワーなどのアカウントも購入もできますし。ツイートの内容が少数なのにフォロワーやいいねが多い場合は、それは買われた評価だという点を疑った方が良いかもしれません。
 
 

優良ICOを見分けるポイント3

プラダクトの成功を応援している人がどれほどコミュニティにいるか?

 
ICOを見る際にはコミュニティに集う人が何を求めているのかをチェックする事が効果的です。ICOには投機的な側面もあるため、トークンの価格上昇を願う人がいることは当然ですが、どのような理由での価格上昇を願う人がいるかも見るべきかもしれません。
 
サービスの普及や認知による健全な価格上昇を望む人がおおいコミュニティなのか、サービスの普及には特に関心がなく価格上昇の情報を発信する人がおおいコミュニティかで、運営者のスタンスを探ってみましょう。
 
・SNSごとのフォロワーの数に異常な乖離がある
・公式アカウントのツイートが殆ど無いにもかかわらず、異常にフォロワーが多い
・コミュニティの中で、価格が上昇すると煽り合っている
・フォロワーが多いものの、誰も発言をしていない
・批判や質問をしたフォロワーが、軒並みバン(追放)されていく

 
フォロワーやアカウントが購入できてしまうとすると、上記のようなコミュニティのICO案件には注意が必要かもしれません。『たくさんの人がコミュニティに参加しているから安心』と思ってしまうのではなく、どのような人が集まっているコミュニティかを注意深く見てみましょう。
 

 
 

ALISが考えるICOをおこなう上での5つの最低条件

 

ALISさんが尽力したコミュニティづくりとマーケティングの関係性はICOの案件を見る中でとても勉強になるポイントだと思います。コミュニティの形成以外にも注力したポイントはありますか?
 
氏 :すこし技術的なポイントも入ってしまうのですが、資金調達を達成させてその後の事業開発につなげるためのICOとして図の「条件」に記載しているような5つのポイントが大切だと考え注力しました。いままでお話した、コミュニティ作りは主に「コミュニティから信頼を獲得するためのマーケティングの実施」という部分になります。

 
 

ICOを成功させるための5つの条件とは

不誠実に見えるホワイトペーパーは出さない

 
他の4つのポイントも教えていただいてもいいですか?
 
氏 :あたりまえのことではあるのですが、多くの人にALISを理解してもらうために詳細のホワイトペーパーの公開は必須だと思っています。下記のようなホワイトペーパーは不誠実に見えると考えたので、ありのままを理解していただくためにホワイトペーパーを作成し公開しました。
 
・世界観が壮大であるにもかかわらず、実現までのSTEPが不透明
・具体的な技術についてもあいまい
・メンバープロフィールがない
・メンバーが数十人もいて、大半がアドバイザー
・トークンの価値や利用用途や存在意義が分からない

 
 
やたらと有名人っぽいアドバイザーがたくさんついているICOプロダクトは確かによく見受けられます
 
氏 :アドバイザーが必要だということも分かりますが、実際に大切なのは実働をするメンバーです。コミュニティが上手く作れていれば、ユーザーが建設的なフィードバックくれるアドバイザーになってくれます。
 
 
アドバイザーの存在を打ち出すのは資金調達を成功させたいという気持ちの表れかも知れませんね
 
 

スマートコントラクトは必ず公開する

氏 :ほかにも、パブリック(公式な)ブロックチェーンの公開をかならずおこなうことも必須だと思っています。ブロックチェーンを利用したICOの本質的な価値は、非中央集権的に大量の投資トランザクションを一切の不備・不正なくスマートコントラクトが自動執行してくれることです。
 

スマートコントラクトとは

スマートコントラクト(smart contract)は賢い(=smart)契約(=contract)と訳すことができる。改ざんができないブロックチェーン上に、契約内容を書き込むことで契約の自動化をすることができるため、信頼関係の無い第三者との取引も安心しておこなうことができる。

 
 
サイトにただのウォレットだけを貼ってICOをおこなっているプロジェクトもあるのですが、投資家にとっては、何が執行されるか分からない契約を結ばせるという非常識な行動であると考えました。信頼してもらうためにはブロックチェーンの公開は必須です。
 
技術的な理解がほとんどない方にとっては、あまり気付けない部分かもしれませんが、調達中の資金を運営側が自由にできるということは投資家としては、リスクでしかないですね。
 
 

トークンセールにおける明確で論理的で公平な値段付けをする

氏 :トークンセールにおける値段付けの話で、昔はプレセールに参加すれば300%ボーナスなどということがありました。他にも、クラウドセールの週ごとにボーナス金額を釣り上げるなどというような、トークン購入への煽り行為もありました。
 
そのような運営は公平性に欠くと考えていましたし、ICOに参加していただいた方にイーサリアムで少額でも返せるようにするとか、調達しすぎないように最高資金調達額を設定するなどをおこないました。
 
今買うと、とにかくおトク!というような煽り文句で資金調達を募るICO案件も見られます。値付けが公平かどうか、論理的かどうかは確かに投資家にとっては気になるところです。
 
 

法律・税制の確認を怠らない

氏 :自分たちがICOをおこなったときは、今よりも法整備が進んでいませんでした。だからこそ、法律に関してのチェックには気を配りました。現在の国内のICOであれば仮想通貨交換業をおこなっていないものは気をつけたほうがいいかもしれません。
 
ICOで資金あつめたとしても、法律的に問題があり集めた資金をプロジェクトに使えなければ意味がないですね。本当に長期的な視点を持ってICOをおこなう運営者であれば、必ず法律については注意を払う必要がありますね。
 
 

優良ICOを見分けるポイント4

ICOにおける最低条件を満たしているか?

 
ICOが注目を浴び始めた頃は、上記のICOをおこなう上での最低条件を満たしていない、ICO案件が多くありましたが現在は、少々怪しいICO案件もこれらの条件は満たしているケースが多いようです。
 
しかし、初めてICOを買う人は、せめてこれらの項目を確認するべきかもしれません。
 

 
 

投資家はICOとどのように向き合うべきか

 
ICOを語った詐欺案件もたくさんあると聞いています。しかし、ICOが投資手法としてチャンスに溢れたものであることも確かです。投資家としてICOを検討する方は、どのようにICOのプロジェクトと向き合っていけばいいでしょうか?
 

氏 :前提として、自分たちがICOをおこなったときと今は状況が変わっているため、ICOの案件を詐欺だと断定することは、かなり難しいということです。
 
先日の金融庁の話し合いでもICOが議論にあがったように、ICOに関する規制は厳しくなってきています。不誠実にお金を集める方法も巧妙になっていると同時に、怪しげなICOはユーザーによって通告されるなど、自然淘汰されるような時期に入っているような印象も受けます。
 
自分たちがICOをおこなったときには、さまざまな怪しい案件があったので、そういった案件を見分ける方法などもある程度あったのですが、今もそれが通用するかは分からないというのが正直な感想です。
 
 
水澤氏 :ICOに参加する人は、運営者と距離を感じずに分からないことがあれば質問を投げてみるということが、良いICOを見分けるひとつの方法かも知れませんね。
 
自分がベットするプロジェクトに関して参加したいと思うか、その運営者が実力と情熱を持っているのかを確かめるためにも有効です。お話しした見極め方や注意点は枝葉の部分なので、本質的な部分を見極めようとすることが必要ではないでしょうか。
 
 
氏 :ICO案件は無数にあるので全てに質問をすることはできませんが、「これは来るな」とビビッときたものに関しては、ピックアップして聞いてみるのが必要かもしれません。
 
 
 

優良ICOを見分けるポイント5

直接わからないことを聞いてみる

 
ICOに参加する人の中には、プロジェクトを理解せずに著名人のコメントや、儲かると発信する広告につられて投資をしてしまうこともあるようです。
 
自分で選んだものが失敗することが怖い、判断できないという思いから、著名人の発言の後に続くという選択も間違っているわけではありませんが、そういった意見も参考にしながら、わからない点があれば実際に運営者に聞いてみることも選択肢の一つかもしれません。
 
その質問に対する誠実さで運営者の真摯さやICOにおける覚悟が見て取れる可能性もあります。ICOをハイリスク・ハイリターンな金融商品として見るだけではなく、可能性のあるプロジェクトへの応援と捉えることによって、結果的にICOを見分ける目が養われるかもしれません、
 

 
 

さいごに

 
いかがでしたでしょうか。
 
ALISのインタビューを通して、ICO運営者の意図を見分けるポイントを紹介しました。ICOの案件は、商品棚に並んでいる金融銘柄ではありません。
 
儲けることを目的とした投機を否定するつもりは全くありませんが、プロジェクトに参加する人の顔を見て、質問して、応援するという気持ちを持つことがICO案件を見分ける方法の一つかもしれませんね。

 
 


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佐野 祥貴

佐野 祥貴

新卒で入社した企業の出資先であるベンチャー企業に入社1ヶ月で出向、事業の立ち上げ、Web広告の営業、広報活動などを経て、finte編集部にて活動。全くの初心者にも知見のある方にも、わかりやすく、おもしろいフィンテックとの出会いをWebを通じて届けることができればと考えています。

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