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フィンテックで町おこし!! 地域の魅力を再発見するNecoban(ネコバン)とは? | finte [フィンテ]

こんにちは! finte編集部です。
 
日本には、まだまだ隠れた魅力がたくさんある地域があります。フィンテックには多くの人の生活を豊かにする可能性がありますが、町おこしの起爆剤としても注目されていることはご存知でしょうか。地方の魅力がフィンテックによって再発見されるかもしれません。町おこしを目的に生まれたフィンテックサービスのNecoban(ネコバン)をご紹介します。
 

町おこし×フィンテックのNecobanとは

東京から新幹線で1時間、富士山の南にある静岡県富士市は静岡で人口が3番目に多い地域です。つけナポリタンというB1グランプリにも出場しているご当地グルメを持ち、一年中富士山を見ることができレジャー施設が豊富にあるということで魅力に溢れた場所です。
 
そんな富士市をより盛り上げていこうと、株式会社Sound-F 静岡銀行やマネックスグループと共にフィンテックの本命といわれるブロックチェーン技術を使用したポイントサービスNeCobanの実証実験をおこなったそうです。
 
今回はNecobanとはどのようなサービスなのか、利用することで私達にどのようなメリットがあるのかを株式会社Sound-FのNeCoban事業責任者である 中沢勇二郎さんにお聞きしました。。
 
 

人物紹介:中沢 勇二郎(なかざわ ゆうじろう)
 

株式会社Sound-F シニアコンサルタント。株式会社Sound-Fで新規サービスであるNeCoban事業を担当している。都市銀行、大手デベロッパー、金融機関向けシステム開発会社を経て現職。

 

地域ポイント制度NeCobanとは

 
地域ポイント制度NeCobanについて教えてください
 
中沢氏:NeCobanとはブロックチェーンというビットコインなどにも利用される技術を利用した、地域ポイントシステムです。今回、25万人ほどの人口が集まる静岡県 富士市で実証実験をおこなわせていただきました。
 

ポイントシステムにブロックチェーンが組み込まれるということは、あまり聞いたことがありません。どのようなことがきっかけで今の形になったのですか。
 

中沢氏:弊社、株式会社Sound-Fは金融機関様に対してITシステムのコンサルや開発をおこなっている企業です。社内にITの先端技術についてR&Dを実施しているチームがあり、以前からブロックチェーン技術を研究していました。
 
今回は静岡銀行様、マネックスグループ様、B-1グランプリ様、地元の富士市吉原商店街の皆様のご協力を得て富士市にて実際に生活者の皆様に流通する地域通貨的なポイントの実証実験をおこないました。
 
我々としては本実証実験を通じてビットコインなどのグローバルな仕組みではなく、身近な地域に根差したポイント事業などにブロックチェーンをどう応用できるかを検証したかったのです。もちろん同時に裏側ではブロックチェーンの技術的な検証もおこなっていました。
 

 

 

新しい技術のサービスでも、必要なものはやはり人との繋がり

 
NeCobanの利用方法を教えてください。
 
中沢氏:NeCobanの利用方法は非常にかんたんです。スマートフォンからアプリのダウンロードをおこないNeCobanのウォレットを入手します。NeCobanはその地域限定で使用できるポイントで1NC(NeCoban)=1円として使用することができます。
 
富士市で実証実験をおこなった際には生活者には、アプリをダウンロードした際に5,000 NC(5,000円分のポイント)が自動的に付与されるようにしていました。例えば店舗が500 NCの割引を設定すれば、生活者は1,000円の商品を現金500円と500 NCで支払うことができます。
 
 
生活者側にとって1,000円のものが500円割引されることはうれしいですね。割引をおこなう店舗側のメリットはどういうものがありますか
 
 
中沢氏:店舗はスマホさえあれば特別な投資をすることなく簡単な設定で集客することができます。雨天などで来客数が少ない時などに、リアルタイムで割引情報を出すことで集客ができます。またウォレットと連動しているコミュニティサイトには商店街や市としてのお知らせ機能も実装しているので生活者の皆さんにセール情報や行政からのお知らせを一斉に通知することもできます。
 
 
NeCobanの実証実験をおこなうにあたり、大変だったことはなんですか。
 
中沢氏:構築したブロックチェーンシステムは問題なく稼働してくれたため、その点は良かったのですが、どんなシステムも実際に使われてこそ意味があるわけなので、限られた実証実験期間の中でどれだけ利用を促進することができるか、に力を注ぎました。最新技術を利用したフィンテックサービスといえど、生活者の皆様に使っていただくにはまず利用するメリットをきちんとわかっていただくことが大切です。
 
利用していただく生活者の皆様へのPRは、新聞やテレビに取り上げていただいたり、地元で有名なブロガーさんに記事を書いていただいたり、ローカルFMで取り上げていただいたり、お祭りでチラシを配ったり・・・、とお金をかけずにできそうなことをたくさん実施しました。 なにせ実証実験なので予算が限られていましたので。
 
また本サービスは商店街店主の皆様に参加していただかなくては始まりませんから、NeCobanとはどのようなサービスであるのかを、商店街を何度も往復しながら、時にはお酒を酌み交わしながらみなさんとお話しをしました。

 
 

NeCobanの実証実験をおこなうことによってどのような反響を得ましたか。
 
中沢氏:まずはメディアなどに取り上げていただくことが増えました。地域活性にブロックチェーンを利用したフィンテックサービスを使用するということが珍しいことだったようで、テレビや雑誌などにも注目していただいたことはありがたかったです。
 
また徐々に富士市の皆様へNeCobanが浸透していき、加盟店舗のお申し込みや生活者のご利用が増加していったのは励みになりました。
 
 

スマホで地域ポイントを稼ぐことができる、新しい地域経済活性化の仕組みを。

NeCobanの今後の取組として、どのようなことを考えていますか。
 
中沢氏:富士市での取り組みを新聞記事でお知りになられた、とある自治体様からNeCobanを自治体が発行する地域ポイントに応用できないか、との問い合わせがあり、ご提案の結果、採用が決まりました。今後はそちらでサービス展開させていきます。
 
NeCobanのどのような点が評価されて採用されたのですか。
 
中沢氏:自治体の方にもっとも価値を感じていただけた点は、NeCobanの導入に関するハードルの低さだったと伺っています。NeCobanのような地域内で使用できるポイントサービスは、ビジネスモデルとしてはそれほど珍しいものではありません。しかし、多くの地域ポイントサービスは店舗側でICカードの読取機を導入しないといけないものが多く、生活者側はそのためのカードも持ち運ばなければならないものが一般的です。
 
NeCobanであれば店舗・生活者双方がアプリをダウンロードするだけで使えますから、スマホさえ持っていればポイント読取機の導入もカードの持ち運びも必要ありません。この点が評価されたようです。
 
 
次に導入する市においても、富士市と同じような形でNeCobanを導入するというお考えですか。
 
中沢氏:富士市では「実証実験」ということで、ダウンロード時に一律5,000ポイント(=5,000円分の割引ポイント)のNeCobanを配布しましたが、次回の地域ポイントシステムではダウンロード時にはウォレットは0ポイントから始まります。生活者は自治体が定めるイベントに参加したり、健康診断を受けたり、ボランティア活動などをしてポイントを稼いでいくわけです。
 
また子育て支援策や観光客誘致策として配布されるポイントもあるかもしれません。そのように稼いだポイントは、富士市と同様に加盟店で割引ポイントとして利用することができます。富士市では、加盟店の皆様にとっては単に生活者が支払うポイント分をクーポン的に割引していただくだけの仕組みでしたが、今度の地域ポイントモデルでは店舗から自治体へ申請すると値引きしたポイント分を自治体から返還してもらえる仕組みにします。
 
これによって店舗側が参加しやすくなれば魅力的な加盟店も増え、生活者がNeCobanを使うメリットも増大して、その地域に根付くポイントシステムになるかもしれませんね。
 
 
より長期的に、生活者の日常に浸透することを目指しているわけですね。
 
中沢氏:そうですね。繰り返しになりますがシステムは使ってもらってナンボですから(笑)
 
 
さいごに、NeCobanを利用して今後やりたいことをお伺いさせてください。
 
中沢氏:先がどうなるかはまだ分かりませんが、NeCobanを利用することによって、少しでも地方経済活性に寄与できればと考えています。観光資源や産業の有無など、地域の抱える事情はそれぞれ異なりますが、NeCobanは簡単にカスタマイズできますので、地域の事情をお聞きして、施策を一緒に考えながら地域経済を活性化するための打ち手として利用することができると思っています。
 
例えば、もし観光資源はあるけれどもその魅力を伝えきれていない地域があるとすれば、観光スポットに行けば自動的にNeCobanが付与される、そこで出題されるご当地クイズに答えることによって更にNeCobanが稼げる、そのNeCobanを使って名物料理や名産品をお得に買ってもらえるという使い方もできます。
 
そういった隠れた魅力を持つ地域を歩く楽しさを再発見することができるツールとしても使っていければなと思います。
 
 

さいごに

いかがでしたでしょうか。
 
フィンテックのサービスは、お金を使ったり稼いだりすることだけでなく、地域や大学などのような人と人のコミュニティを活性化させる側面も持ちます。新しいサービスや技術も、人との繋がりをより楽しむために利用していきたいですね。今回ご紹介した、NeCobanに関する、次回の実証実験なども執筆させていただきます。お楽しみに!

 


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佐野 祥貴

佐野 祥貴

新卒で入社した企業の出資先であるベンチャー企業に入社1ヶ月で出向、事業の立ち上げ、Web広告の営業、広報活動などを経て、finte編集部にて活動。全くの初心者にも知見のある方にも、わかりやすく、おもしろいフィンテックとの出会いをWebを通じて届けることができればと考えています。